101話のあらすじ&感想記事です。
別マガ2018年2月号掲載。単行本派の方はネタバレご容赦ください。
- エレンvs戦槌!
~続く~

「えっゾフィア死んじゃうの!?今までのお膳立ては一体…」と思った方は自分一人ではないはず。しかし、久々の巨人同士のバトルは盛り上がります。
あらすじ
あらぬ方向に体が捻じれてる絶命したヴィリーを巨人となったエレンはそのまま飲み込む。各国から集まった観衆たちはパニックとなり、その場から逃げ出すもの、立ち尽くすものなどがいる。叫び声が轟く中、無慈悲にもエレンは観衆たちに容赦なき鉄槌を与える。わざと人混みの中に倒れこみ、吹っ飛ぶ観衆たち。
「起きろ!!ガビ!!ウド!!立つんだ!!」
コルトの声でガビとウドはかろうじて意識を取り戻すと、少し前まで隣に座っていたゾフィアに注目が行く。瓦礫に上半身を潰され、まず助かる見込みはない彼女の姿が窺い知れる。
「ゾフィア!!大丈夫か!?」
「ダメだウド!!こっちに––」
ゾフィアに駆け寄るウド、そんな彼の背後から怒涛の勢いで逃げ惑う群衆たちがウドを轢いていく。コルトはガビを抱きかかえ、ゾフィアを押しつぶす瓦礫の裏で巻き込まれないように避難し、難を逃れる。ガビは絶望に苛まれ、声にならない叫びを上げた。
とある使用人風の服装の女性は額から血を流しながら、進撃の巨人を見やり呟く。
「––兄さん。タイバーの務め…大変ご立派でした」
彼女の身から電流が走り、巨人の姿へと変貌していく。骨と。その次は筋肉と。そこに容赦なくエレンは顔面にパンチをぶちかます。
吹っ飛ばされた戦槌の巨人は集合住宅建築物に激突し、倒れてエレンにマウントを取られる。エレンは両手を硬質化させて叩きつける。
それを眺めるマガト率いるマーレ兵も混乱の渦中にいる。
「マガト隊長!!戦槌の巨人がやられてしまいます!!」
「軍幹部は全滅したようです!!」
「戦士隊が見つかりません!!」
「とにかく要人の避難を!!」
「我々もここにいては危険です!!」
「指示してください!!」
「「「「「「「隊長!!」」」」」」」
マガトはライフルを前方に1発だけ発射する。その行為に何の意味があるのだろうか、周りの部下たちはぽかーんとしている。
「…隊長?」
「豆鉄砲だがマーレ軍反撃の口火は今をもって切られた。まさかここまで派手に登場するとはな…それもあの特徴からして始祖の巨人の簒奪者、進撃の巨人エレン・イェーガーご本人がお越しだ。島まで行く手間が省けた。総員持ち場へ。戦闘用意。」
「「「「「了解!!」」」」
マウント状態でエレンに叩きつけられている戦槌の巨人。一方的な展開かと思われたが、ついに戦槌の巨人の反撃が始まった。
地面から突如出現した巨大な矛先がエレンの巨人体である胴体を貫く。はるか上空に突き上げられたエレン。
「…全員覚えておけよ。一番槍を入れたのはこの私だと」
その発言の真意は最初に反撃したのは戦槌よりもマガト自身だというアピールなのだろうか。
会場から少し離れて避難中のコルトら。ウドの姿は群衆に押しつぶされ、変わり果てたものとなっている。
「コルト…ウドは!?」
「とにかく急いで病院に行かないと…くそぉ…ファルコォォ!!どこだぁぁぁ」
民家の玄関にある落とし穴にいるポルコとピークも地響きで異変を感じていた。
「外で一体何が!?」
「この地響き…巨人同士が戦ってるみたいだね」
「そんなわけが…」
「私たちがここに拘束されていることが答えでしょ。早くここから出ないと」
「そりゃあそうなんだが…どうやって?」
「助けが来るはずなんだけど…」
「うお!?なんだこりゃ!?」
「遅いよ!!」
穴を覗き込む兵士たち。
「ピークさん!?ご無事ですか!?」
「早くロープを持って来て!!」
「了解です!!」
「パンツァー隊か!?どうしてここが!?」
「あのあごひげが怪しかったから手を打っておいたの」
「…あのときか!!」
ピークがパンツァー隊の隊員一人に抱きかかったときのことを思い出す。
穴の上からロープが下ろされる。
「––演説中の広場が巨人に襲われました!!現在、戦槌の巨人が応戦しているようです!!」
「車力の兵装車両は!?」
「本部にあります。15分で換装できます!!」
「10分でやるよ!」
「了解です!!」
「先に行っとくぞ!!」
「待ってポルコ!!少し様子を見てから––」
上空に飛び交う無数の立体機動の人間たち。
「!?なんだ!?」
この場にいるもので唯一ピークだけはそれを自分の目で見たことがある。
「…まさか。そんなわけが…」
––戦槌の巨人が持つ長大な鉄槌の柄の先は、地中を通じて、依然エレンを突き刺している。
エレンは自分に刺さる矛を硬質化した指先で破壊し、折って脱出する。間一髪のところで戦槌の追撃を避けることに成功した。
しかし、ようやく地面に降りれたのもつかの間、地面に生えてきた無数の杭がエレンの足を捕らえる。そこにマーレ兵からの対巨人野戦砲が容赦なくエレンに襲い掛かる。
「やはり押収したばかりの兵器では練度が足りないか」
「しっしかしこのままでは本当に始祖を殺してしまいます!!始祖の奪還はマーレの国是では!?」
「今後は巨人の力に頼らない。それがマーレの新たな国是だ。命令通りエレン・イェーガーはこの場で仕留める。奴の目的が何であろうとここで始祖が散れば敵勢力はおしまいだ。たとえ始祖が再び敵の手に渡ろうと時間切れだ。すでに巨人の時代は終わりつつある。そもそも戦槌は始祖を食うつもりは毛頭ないようだ」
中距離から長大な鉄槌を下されるエレン。両腕を硬質化させて防御するも、両腕と頭部が無残にも砕け散る。
「戦槌…なんて威力!!進撃をものともしない!!戦槌の勝利だ!!」
勝利を確信したマーレ兵。後はうなじにいる本体を破壊するだけでいい。無くなった頭部部分からエレン・イェーガー本体の姿が現れる。
「…奴がエレン・イェーガーか…」
「簒奪者エレン・イェーガー」
エレンは視線をそらさずまっすぐ戦槌を見ている。戦槌はエレンに言葉をかける。
「最後に言い残すことはありますか」
「今だミカサ」
戦槌の背後から立体機動で舞うミカサが戦槌のうなじ目掛けて複数の信管を放つ。それは間もなく爆発する。
「な…!?」
続いて背後から立体機動の戦士たちの強襲。対巨人野戦砲を使っていたマーレ兵たちが続々と銃弾に落ちていく。
マーレ兵も戦槌もなすすべなく倒れる。
ミカサはエレンの巨人体の肩の上に降り立つ。
「よかった…みんな来てくれたんだな」
「…エレン、お願い。帰ってきて」
続く
考察・感想編は別記事として出してます。解説や感想、予想などにご興味がある方、更なる分析をご希望の方はぜひそちらもお越しください。
こちら:
101話 分析【考察・解説】編
アニが唯一仲が良いというイメージがあるのがミーナ。SSや仮説内ではそういう描写が強いのは確かです。しかし、実際にそうであったかは確信にまでは至りませんが・・・。
進撃の巨人の関連情報は随時紹介します。乞うご期待!