98話(あらすじ・感想など)記事

   

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表紙

 98話のあらすじ&感想記事です。

 別マガ2017年11月号掲載。単行本派の方はネタバレご容赦ください。

ざっくりと要約
  • エレン、グリシャの父親であり祖父と邂逅
  • エレンとライナー、ファルコの仲介でついに対面!

~続く~

ここでチェック!image一言感想

 このときがついにやってきたか、ということでエレンとライナーが会います。接触を仕掛けたのはエレンからですが、いったい二人は何を話すのでしょうか。

あらすじ

第98話 「よかったな」

 とある軍事会議中。ライナーはパラディの地図を見ながら軍人らに説明を行っていた。

「巨人は南からやってくる。その意識から壁の北側の山岳部に行くほど、守りは薄くなっています」

「では北側から叩くべきか?」

「それもひとつの手でしょう。しかし着岸可能な桟橋は南の波止場のみです。我々の物量を生かすなら――」

「では南か」

「ですがわが軍はすでに南で32隻失っております。敵の注意が集中していますので、波止場が破壊されている可能性もあり――」

「では何が言いたいのだ」

「・・・私は知りうる情報をご参考までにと・・・」

「わかった。得るディあ人に喋らせた我々が間違っていたんだ。会話くらいはできると思っていたんだがなぁ」

「ご期待に沿えず申し訳ございません」


 会議終了後、恐らくその建物の3階の廊下にて巨人の戦士たち。

「パラディ島計画は順調だな。上官方は大変聡明であられる。どんな作戦を告げられるのか楽しみだ」

「たとえば4人の子供にすべてを託すとかね」

「これからどうなるんだろう・・・エルディア人は」

 彼らはグラウンドの戦士候補生のかけっこを眺めがらぼやく。

「ん?」

 ファルコがガビを抜く姿に思わずライナーは声が出た。

「お・・・抜いた・・・ファルコがガビを抜いた」

「ふっ・・・一度勝ったぐらいであの騒ぎだ。まったく・・・こっちの気も知らないで」

「・・・あいつ」

「ファルコがいまさらどんな成績を残そうとガビの優位は動きませんよ」

「それはどうだろな。選考基準なんて曖昧なもんだぞ」

「・・・!?そんないくらマーレ軍でもそんな判断しませんよ。ファルコまで巨人にならなくたって」

「気をつけろよコルト。名誉を軽んじる気か?」

「・・・すみません軽率でした」

「・・・まぁそれが兄貴ってやつだろ。行くぞ」

「えっとどちらへ」

「キャッチボール」

 ジークとコルトがその場を離れる。


 戦士候補生たちがマーレの軍人たちと戯れている。

「おいちびども、今日はどうした?」

「ファルコがついにガビに勝ったんだよ!!」

「へぇ・・・成績が上回ったのか?」

「ううんかけっこで勝っただけ」

「はじめてガビを負かした歴史的快挙だよ!!」

「もうやめてくれ・・・恥ずかしくなってきた」

「そりゃすげぇな。次の鎧は坊主で決まりだ!!」

「そんなわけないでしょ!!いまさらあんたが私の比較対象になるわけない。私は戦果を上げて祖国に貢献したんだから」

「・・・そうだな。でも軍はまだ鎧の継承者を発表していない。その日が来るまで俺はやることをただやるだけだ」

「おいあいつかっこつけてんぞ」

「あんたの家は兄貴が獣を継ぐんだからもう名誉マーレ人になれるのに!何のためにそこまでするの!?」

「お前のためだよ!!」

 頬を赤らめてはっきりというファルコ。茶化す兵士。胸をどきどきさせながらその返事を待つ。しかしその意図はガビに伝わらず。

「はぁああ??私のために私の邪魔をして私のためだって言いたいわけ??」

「・・・」

 反応に少しでも期待したのも束の間。ファルコはその場を走り出す。

「つたわんなかったか~」

「は?何?あいつどこ行くの?」

「さぁまたあの病院じゃない?」


 収容区の中で会場が設置されている。まるでコンサートでもやる前のように。

「本当にこの収容区の中で宣戦布告をやるのか」

 ウドは信じられない様子だ。

「なんだか劇場みたい」

 いつも無表情なゾフィアも少し笑顔を見せている。

「ここに世界各国の偉い人を集めて、“お祭り”っていうのをやったらそれが終わる頃には世界中のみんなが味方になっているんだってね。タイバー家の考えでは」

「それじゃあマーレの問題はすべtれ解決して最高だな」

「よかった――」

「無理だと思ってるの?」

「ガビは違うのか?先月まで殺し合いしてた中東連合の国々も含まれるんだぞ?どの国もマーレの寝首をかこうと血眼になってる状況でだ。俺らの一家は外国の収容区からここに移ってきたんだからわかる。ひどい目にあった・・・外国のエルディア人に対する敵意はマーレの比じゃない。ここに呼び出されるってだけで諸外国にとっては国辱ものだ」

「うん・・・じゃあなおさらこのまま何もしないわけにはいかないでしょ。この収容区を選んだのはきっとエルディア人を世界の人に理解してもらうためでしょ。私たちは悪魔じゃありませんって」

「どうやって?」

 ウドの顔を手で掴み、無理やり笑顔にさせようとするガビ

「笑え。あんたの見返したいって気持ちはよーくわかるけど卑屈にしてたらまず無理だから。ゾフィアはわけのわからない自己演出をやめろ」

「いや私これ素だから」

 と他愛もない会話が続く。やがて、会場のベンチに座る男性とマガト隊長が何かを話しているのを見つけた。

「誰と話してんだろ」


「舞台は順調ですか?」

「あぁ・・・自分にこれほど演出家の才能があったことに驚いてる。そちらはどうだ?家の増築の件だ」

「こちらに」

 マガトは手日記のようなものをタイバー家当主に渡すと、彼はそれを読む。

「大掛かりな解体工事が必要だと・・・」

「老朽化が深刻でしたので」

「おめでとう元帥殿。軍はあなたのものだ」

「いいえタイバー公、軍は国家のものです」

「だが軍はあなたにすべてを託した。あの日、手を握り一月が経つが・・・決して気の進む仕事ではなかったろう」

「上官の命に背くものは軍人ではありません」

「私は上官でも軍人でもないがな」

「ですがこの国の最高司令官はあなたです。ならば国はあなたのものだ」

「この国は・・・私のものではないな。国民のものだ。マーレ人とエルディア人の。私は操舵輪を握ったものだ。これを先代の誰も握ろうとしなかったのがわかる。重すぎる。今すぐにでも手を離したいところだが握らざるを得ない時代が来てしまった。私はたまたまなんだ・・・たまたま順番が回ってきただけの男なんだよ・・・」

 その手は震えている。タイバー公は深く息を吐いた。

「・・・家は倒壊寸前でしたが、まだ使える柱も残ってました。そのものどもによると・・・我が家には既にネズミが入り込んでいるようです」


 病院の庭のベンチでファルコとクルーガーが二人語らう。

「やったじゃないかファルコ」

「クルーガーさんのおかげですよ。正直・・・今からガビの評価を上回るとは思えませんが、それでも迷わずに突き進めそうです」

「そうか・・・感謝したいのは俺のほうだがな。何度も手紙のやりとりを手伝ってくれて」

「そんな。たいしたことはしてませんよ」

「おかげで助かった」

「それは・・・家族の方からですか?」

 クルーガーの隣においてあるのは野球用のグローブ。グローブの掌に硬球も見える。

「病院の生活は退屈だろうと言ってな・・・やはりこの体には難しかったが。俺も進まないとな。いつまでもここに座ってるわけにもいかないから、祭りが終わったら故郷に帰るとするよ」

「そうですか・・・先生が来ます」

 視界の先から医者らしき人がこちらに歩いてくる。その姿を見て、即座にファルコはその場を去る。

「俺・・・行きますね」

「あぁ」

 初老の医者が声をかけてくる。

「隣に座ってもいいかね?」

「えぇ・・・どうぞ」

「では失礼するよ」

「区の診療医のイェーガーだ。ここにはたまに茶を飲みにくる」

「・・・はじめまして。クルーガーです」

「よろしくクルーガー君。君が覚えているのはその名前だけだと聞いているよ」

「えぇ・・・」

「先ほどの少年とよくここで話しているらしいが仲が良いようだね」

「えぇ・・・」」

「そうか・・・私も少年と気が合いそうだ。話し相手を探すうちにこのベンチに腰掛けたのだから」

 イェーガー医師は本題に入る。

「あの少年の叔父はエルディア復権派の幹部であった・・・それはまだ少年が生まれる前に発覚した事件だが・・・復権派は“楽園送り”にされ、その家族も例外ではなかった。関与の否定を証明できない家族は皆島へ送られ、少年ら兄弟も家族を守るために戦士に志願し、彼の兄が“獣の巨人”の継承権を獲得したことによって、ようやくグライス家は安泰となった。その・・・獣の継承のことで私と顔を合わせづらかったのだろうが・・・」

「なぜ・・・俺にその話を?」

「あの子におつかいを頼むのはおやめなさい。おかしな疑いをかけられてはグライス家の努力が無駄になってしまう。そして心が健康なら家族のもとにお帰りなさい。もう会えなくなってからでは・・・後悔を残してからでは遅いのだ」

「後悔・・・ですか。家族に・・・悔いがあるようですね」

「・・・後悔しない日などないよ・・・あの日・・・息子は妹を連れて壁を出た・・・私が普段から厳しすぎたんだ。医者を継げと・・・だって息子があんなことをするわけが・・・私だ・・・すべては私がぁぁ・・・あぁ・・・あああああああああああああ」

 イェーガー診療医は泣き叫び始めた。それを見て駆けつけてくる別の医師と看護師。

「イェーガーさん勝手に出歩かないでください」

「すみません。少し目を離した間に・・・」

「――あああああああああああ――」

「きっとよくなりますよ」

 医者らはイェーガー診療医を連れて行った。

 エレンは目を伏せ、左手で掴む硬球を見やると、ほいっと軽く真上に投げてみた。


 ある夜。本部にてパーティが行われている。そこに戦士候補生は給仕係として来ていた。会場の豪華さと満員っぷりに候補生は驚きを隠せないでいる。海外の要人たちが集まっており、“祭り”の前夜祭といったところだろうか。

「すごいな・・・」

「新聞で見た人だ・・・」

「余計な話しない。私たちは訓練どおり、給仕をこなす。ほら空いたグラスが出てきた。かかれ」

 四人はそれぞれの給仕の仕事をこなす。

「何だ?穢れた血が皿を運んでいるぞ」

 ウドはその悪口にカチンと来て集中を切らしてしまい、和服の着物の女性にワイングラスの中身をかけてしまう。

「も・・・申し訳ございません」

「しっ騒がないで」

 ウドの表情は完全に余裕を失っていた。

「し・・・しかし立派なお召し物が・・・」

 別のバトラーが和服の夫人に話しかけてくる。

「ご夫人。いかがなされました?」

「お恥ずかしい。ワインを着物にこぼしてしまいまして。この子の手を借りていましたの」

「それは大変です。どうぞこちらへ」

「ありがとう」

 その様子を見て、ウドは不思議に問いかける。

「・・・どうして・・・」

 夫人はそっとウドの耳元でささやく。

「あなたがどんな目にあうかわからないでしょ」

 そして、彼女はその場を離れていった。他の候補生たちがウドのもとへと集まってきて心配の声をかける。

「ウド・・・大丈夫なのか?」

「あぁ・・・助けてもらった。俺を・・・エルディア人と知ってて・・・」

「あの人は・・・」

「たぶん・・・東洋から来たヒィズル国の人だ」

 一方、タイバー公は各国の要人に挨拶している。

「お久しぶりですオグウェノ大使」

「ヴィリー!!救世の末裔よ!!」

 大使は超がつくほどヴィリーに友好的だ。


「ナンビア!子供の時以来だな!」

「あの頃はよくあなたを泣かしていましたね」


「覚えてるかヴィリー」

 手の甲の傷を見せる男性。

「あの時木から落ちた傷だな」

 ――とこのように各国の知り合いに挨拶を済ませていくタイバー公。どの国の要人からも信頼性を得ている様子が伺える。ガビは彼の姿を見て思う。

(あのとき隊長と話していた人?)

 ワイングラスを鳴らし注目を集める大使。

「紳士淑女の皆様、今宵は遠路はるばる我がマーレレベリオまでお越しいただき誠にありがとうございます。これよりわたくしマーレ外交大使よりご挨拶を。我々はつい先日まで資源を求め、醜い争いを演じてまいりました。しかし昨日の敵は今日も敵!!いや失礼・・・昨日の敵は今日の友!!わが国自慢の料理と美酒に酔いしれた皆様、過去にあったことは酒と共にトイレへ流し、新たな祝杯を掲げようではありませんか。それでは!末永き平和に!!」

 マーレ大使の下品な言い振る舞いに静まり返る会場。タイバー公がフォローに入る。

「大使殿のジョークは大変高度な代物でした。しかしお客様は共通語が聞き取れなかったようなのであとは私にお任せを」

 タイバー公が前に出てきた途端に拍手喝采が飛んでくる。

「いいぞヴィリー!!」

「救世の末裔!!」

 かしこまった態度でタイバー公は口を開く。

「明日はご存知のとおり、皆様をレベリオ収容区に招待させていただきます」

 みなの表情が暗くなる。憎しみ、不安などが入り乱れた表情。

「そこはかつて世界を滅ぼしかけた悪魔の根城。かつて多くの国の民を虐殺し、世界を地獄に導いた悪魔の末裔。私と同じ血が流れる民族、エルディア人という悪魔が住む家です。その悪魔にもっとも虐げられたマーレはその悪魔を使って他国を虐げ、悲劇は繰り返された。誰しもが思った。巨人さえいなければと。エルディア人の根絶を願う気持ちはよくわかります。私はこの終わりのない問題に対し、ひとつの解答を導き出しました。その解答を明日、私が初演出を努める舞台で披露させて頂きます。偉大なる劇作家と歴史の目撃者に!!」

「「劇作家と目撃者に!!」」


 祝杯も終わり、翌の朝。

 轟音でガビは自室のベッドの上で飛び起きる。外に出ると辺り一面が普段の収容区と違って、祭りのように賑わっていた。

「何だ・・・?」

「ガビ!やっと起きたか!」

「この状況は何?」

「祭りだよ!外の人たちが収容区にいっぱい入ってきて色んな出店を開いてんだよ!食え!」

 アイスクリームをガビの口につっこむファルコ。

「これが祭りかああああ」

「行くぞ!!」

 おいしい食べ物があってもお金がすっからかん。お預けかと思いきや後ろにライナーがいて、候補生4人の分を立て替える。

 一日を満喫した候補生にライナー。食べ過ぎて動けなくなったガビをライナーは引きずる。

「苦しいよぉ」

「お前が欲張るからだろが」

「毎日お祭りすればいいのにね」

「・・・そうだな」

「なんだかね。最近初めてのことばっかり起きるの」

「そうだな」

「なんだか・・・何かが変わりそうな気がする」

「あぁ・・・そうだな」


 設置された野外会場に人が集まっている。巨人の戦士たちも集まっている。/p>

「あ、来た」

「あれ?ファルコは?」

 コルトはファルコだけ見当たらないことに疑問を投げかける。

「さっき知り合いを見つけたって言ってどっか行きました」

「大丈夫か?時間通りに席に着けって一応命令だろ」

「あれ?いるよ」

 ファルコが息を切らしてライナーのもとに来る。

「ブラウン副長ちょっといいですか?」

「今からか?」

「いんじゃない?まだ開幕まで時間あるよ?」


 ファルコの案内どおりにライナーは付いていく。人だかりから少し抜けた先にある建物の地下へと進む。ぼろい木造のドアが見えるとその先に男がいた。

「・・・よう4年ぶりだな。ライナー」

「・・・エレン」

「よかったな故郷に帰れて」

続く

考察・感想編は別記事として出してます。解説や感想、予想などにご興味がある方、更なる分析をご希望の方はぜひそちらもお越しください。

↓

こちら: 98話 分析【考察・解説】編外部

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A.


進撃の巨人の関連情報は随時紹介します。乞うご期待!

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