96話の考察・解説編、感想パートです。本編を読んだ方や「96話ネタバレ記事」を読んだ方向けの記事となります。まだ本編をお読みでない方はネタバレに注意してください。
※96話・・・2017/8/9発売の別マガ9月号掲載
先にこちらの記事を読むことを推奨します。
気になった部分の感想や解説、捕捉などをしていきます。最新話考察はここで浅く広くご紹介しています。単独で別記事で出す場合も。
回想ということもあり考察するポイントはあまりないので、感想がメインです。

あくまでも結果論ですが、ライナーの失態から全ては始まったという印象です。仮にライナーの失敗がなければ、マルセルが死ぬこともなく、パラディ島はあっという間に占領されていたことが想像できます。個人的には人間味があって、すごく面白い回想だと思っています。三人は割かし行き当たりばったりという状況だったのですね。

「何が名誉マーレ人だ!!選ばれし戦士だ!!マーレもエルディアも全部クソったれだ!!全員嘘っつきで!!」
このようにアニが怒り狂うシーンがあります。台詞から見て分かるとおり、彼女にはマーレに対する真の忠誠心は持ち合わせていないことが伺えます。元々、父親のためだけに帰りたいというようなエピソードが目立つキャラだったのに加え、マーレ国には懐疑的だったのでしょう。
この性格から感じる点としては、アニの父親さえ引き込めば、彼女は味方に回ってくれる可能性が高いということです。今後、そういう展開になるのか、アニを生贄に別の戦士を作り出すのかは分かりませんが、そういう未来もあるのかもしれません。

少し違和感を覚える点の一つとしては、鎧の巨人が一度壁の上へ避難していたことです。そして、そのまま壁から鎧の巨人は降りていってます。
この流れだと住民の一人や二人がこの状況を目撃していないとおかしいと言えます。50メートルの壁に全長15メートルの巨人が降りるところを、いくら町がパニックになっているからといって、兵士を含めて、誰も一切目撃していないというのには妙だなと思わざるを得ません。
また、壁の上に見張りなどが全く居ないというのもどうなのかなと思います。そこらへんに少し変だなという感想を抱きました。まあだからと言って、「何だ」という話なのですが。

ライナー、ベルトルト、アニの3人(俗に言う山奥組)とエレン、アルミン、ミカサ(幼馴染組)の3人の対比を改めて諫山先生が描いてるのが分かる回でした。なんとも運命のいたずらを感じるシーンがちらほらとあります。

ウォールマリア南東の山奥から来たという嘘設定のライナー、ベルトルト、アニでしたが・・・ベルトルトたちがエレンらに語った避難時のエピソード、これらは全く無関係のとある避難者の話の受け売りでした。まさかこの話の伏線が回収されるとは思ってませんでしたが、しっかりと回収されましたね。

さっさと壁を滅ぼせばいいのに、なぜやらなかったのか、などの具体的なツッコミどころをフォローする良い説明回でした。たとえ王が不戦の契りで縛られていても、結局のところ叫べば世界は終わるので、慎重にならなるを得ないという台詞には強い説得力を覚えます。言われてみればその通りで、爆弾の解除を大胆にやるか、丁寧にやるかの違いがあるのでしょう。
果たして、マルセルがこの場にいたらどのような指揮をとっていたのかも気になるところです。
総評・次回の予想
この辺りの話の裏側は見てて楽しいですね。懐かしい感じと新しい真相が発覚する二つの感情を覚えました。
ということでいつもの次回予想。
次回、またまたまたライナーの回想モード!クリスタとの出会いも!?
ということで――それではまた次回にお会いしましょう。さようなら。