94話の考察・解説編、感想パートです。本編を読んだ方や「95話ネタバレ記事」を読んだ方向けの記事となります。まだ本編をお読みでない方はネタバレに注意してください。
※95話・・・2017/7/7発売の別マガ7月号掲載
先にこちらの記事を読むことを推奨します。
気になった部分の感想や解説、捕捉などをしていきます。最新話考察はここで浅く広くご紹介しています。単独で別記事で出す場合も。
本話も考察するポイントは少ないので、感想がメインになりそうです。

「血の繋がりは九つの巨人の記憶の継承に強く影響するって巨人学会の人が言ってたよね」
ということで血縁による継承にも意味を為すことが明確に。記憶だけでなく能力の引継ぎなどの影響もあるのかもしれません。少なくとも始祖の巨人は血縁者じゃないと本領発揮しにくいということが判明しております。

マガトたちに盗聴されているということをジークが仲間に暗に伝えた台詞です。
ガリアードことポッコはそれに気付きませんでしたが、ライナーやピークは気付いていた様子でした。そして、マガトも「余計な一言」と言ったことから、ジークが盗聴をこっそり伝えたことを理解している様子。盗聴に気付いていないポッコが失言しないようにライナーが会話を遮るなど、微妙な駆け引きが垣間見られました。
また、エルディア人同士での会話でジークの本音が見えるかとも思いましたが、この密室の会話も本心は定かではないという印象です。

今まで明らかにされてなかった最後の謎の巨人が明らかに。その力を受け継いでいるのはタイバー家と呼ばれる謎の一族。不戦・政治不干渉を貫いて名誉マーレ人として暮らしてきたようです。
巨人大戦ではフリッツ王に最初に抗った貴族家であり、その実績からエルディア人であるも名誉マーレ人として豪華な暮らしっぷりをしてきたようです。エルディア人の中では特権階級に甘んじているように見える人がいるのも実情で、ポッコはあまりタイバー一族に対して良い印象は抱いていない様子。
さらにタイバー家はフリッツ王を退けた一族ということから、諸外国もその存在は無視できないほどの発言力と影響力を持っている様子です。生存権を脅かされるほどの迫害を受けるエルディア人の一族ということに加え、嫌われ者の巨人の力を持っているのにそのような都合の良い権力と発言力があるというのは正直不思議な感じはしますが・・・。
特に気になるのは能力です。始祖の巨人をも退ける力があったようですが、どのような力なのかは明確ではありません。「戦槌」という名前から想像できるのはハンマーですが、武器としてハンマーを扱うのでしょうか。もしくは硬質化でハンマーを作り出して武器にするとか・・・シンプルに予想するのであればそんなイメージです。戦槌には制裁という意味もあるかもしれません。

どういう父親なのかと想像したものですが、正直最低でろくでなしという印象です。立派に育ったライナーとは対照的と言えるでしょう。
ライナーの拠り所のひとつが父と母が一緒になって幸せになることでしたが、その夢が砕かれてしまいました。

次にライナーが心の拠り所としたのは「自分は選ばれた戦士。島の悪魔から皆を救い世界の英雄になる」ということでした。
しかし、マルセルからライナーが有利に働きかけるように印象操作をしていたことを告白されます。自分が正当な評価を受けて選ばれたのかを疑問に感じるライナー。ここで心の拠り所がまた一つ、雲行きが怪しくなっていくわけです。
そうやって悩んでいるうちにマルセルは巨人(後のユミル)に襲われて、食べられてしまうのでした。どんどん彼の自責の念が募り募っていきます。

まだ描かれるのは次回以降になるでしょうが、ここからパラディ島の現実を目の当たりにし、さらにライナーは葛藤に蝕まれることでしょう。唯一、最後に残った心の拠り所は壁内人類を成敗すること。しかし、そこにはエルディア人の収容区と大して変わらない光景が広がっていました。
そりゃ精神的に病むのも仕方がないといえます。それどころか壁内人類は全く何も知りませんでした。
総評・次回の予想
ライナーがいかにして精神的に厳しい状況に追い込まれていったのか、というのがよく分かる回です。
ということでいつもの次回予想。
次回、またまたライナーの回想モード!
ということで――それではまた次回にお会いしましょう。さようなら。