93話の考察・解説編、感想パートです。本編を読んだ方や「93話ネタバレ記事」を読んだ方向けの記事となります。まだ本編をお読みでない方はネタバレに注意してください。
※93話・・・2017/5/9発売の別マガ6月号掲載
先にこちらの記事を読むことを推奨します。
気になった部分の感想や解説、捕捉などをしていきます。最新話考察はここで浅く広くご紹介しています。単独で別記事で出す場合も。

完全に別の作品になったのではないか、と感じるような転換した内容になって来ています。
特に、国際政治色が強いと感じる方も多かったのではないでしょうか。巨人という存在も完全に味付けのような存在になっており、読んでいて少し悲しくなる部分も感じられました。以前は巨人は畏怖べき存在と扱われてきましたが、今後はユミルの民&巨人の差別問題などに方向転換していくものと考えられます。現在はパラディ島に侵攻する理由を組み立てているような展開に感じております。

ジークはあと一年の寿命ということで力を引き継いだのは842年だったという認識で良いのでしょうか。

仲間の巨人を増やしたり、月が出ていれば夜でも巨人を操れる能力などは王家の血が原因であろう、ということがコルトとジークの会話で伺えます。ただし、そのことはジークも隠している様子。今後の保身のためなのか、どういう思惑を秘めているかは分かりませんが、ジークもマーレに全てを明かしているわけではないみたいで、完全な忠誠心を持っているとも言えない様子が伝わります。
なおジークの脊髄液をエルディア人に投与し、叫ぶことによって巨人に変身させて操ることが出来るとのことですが、ラガコ村においては井戸水経由から経口摂取で投与したという認識でよろしいのでしょうか。具体的な手口は謎ですが、仮にこの手口だとすると濃度が薄い脊髄液を飲んだだけでも変身因子になるのは怖いですね。

パラディ島の偵察をしっかりと行っていたようですが、調査船は帰ってこず。
エレンたちの状況がいまだに見えてこないわけですが、調査船からマーレ人・エルディア人を確保し、調査船の技術を吸収するなど、かなりの技術進歩をしていても不思議ではありません。
また、エレンやアルミンたちの実力も当時と比べると遥かにパワーアップしているのではないでしょうか。そういったことが伺えるようなエピソードです。

アッカーマンもついに伏線回収らしき話が出てきました。ミカサの一族に伝わる刺青(アニメ板:刺繍)など、まだまだミカサには謎が多く残っていますが、アッカーマン=巨人説はあながちハズレではなかったということですね。

ユミルの巨人はどのように、誰に継承されたのかは具体的に明示されていませんでした。個人的には車力(四足)がユミルかと思っていたのですが、そうではない様子。どうやらユミルの巨人は「顎(アギト)」だったそうです。
ユミルもあっさりと亡くなっていた様子。なんだかんだで生きてくれれば、とも期待していたのですが残念ですね。
さらに彼はマルセル(ベリック)の弟だったということも明らかになりました。本名はポッコとちょっと弱そう(笑)。

またまた謎多き病んでそうな女性ピークが登場。彼女は「車力」を保有している巨人です。
「人間に戻るのは二ヶ月ぶり」という発言から、長期的・持続的に巨人化出来る特徴を持っていることが伺えます。シガンシナにて、常に巨人化した状態で待機していた伏線を説明しているものと伺えます。
キャラ位置としてはミカサに似たヤンデレ枠という雰囲気で、そこそこ人気が出そうなキャラです。

マーレ視点に変わってから感じた点のひとつとしては、諫山先生がガビをものすごく愛しているというか、贔屓しているのではないかというくらいの立ち位置に感じます。彼女を本格的な主人公にしたいという思惑なども感じられるキャラクターです。(良いのか悪いのかは別として)

地味に気になっていたのがライナーのヒストリアへの片思いの行方です。マーレに戻ってからというものの、そこらへんが一切合財描かれておず、クリスタへの片思いはもう無くなったのか、それとも一時の気の迷いなのかなと勘繰ってしまいます。
無論第一線で戦う人間ですので、そのような恋慕は考えないようにしているのかもしれませんが、その辺りの感情も気になる部分ですよね。
総評・次回の予想
マーレ視点に変わってきてからというものの、マーレの戦力の底が見えてきた感じですが、逆にエレン側がどうなっているのか不透明なのが怖いところです。
ということでいつもの次回予想。
次回、ファルコが訓練を頑張る!?の巻き。戦士候補生の日常が描かれるのではないかと予想します。
ということで――それではまた次回にお会いしましょう。さようなら。