92話の考察・解説編、感想パートです。本編を読んだ方や「92話ネタバレ記事」を読んだ方向けの記事となります。まだ本編をお読みでない方はネタバレに注意してください。
※92話・・・2017/4/8発売の別マガ5月号掲載
先にこちらの記事を読むことを推奨します。
気になった部分の感想や解説、捕捉などをしていきます。最新話考察はここで浅く広くご紹介しています。単独で別記事で出す場合も。

シガンシナで猿のサポート役についたと思われる四足巨人らしき車力の巨人が登場しました。
車力のデザインは凝っており、背中に砲台と人間を乗せて戦場を蹂躙するという新しいスタイルはユニークな発想で面白いと思いました。しかし、変身のたびにわざわざ砲台をセットするのは大変そうだなという印象も。とにかくロマンを感じます。

敵を救助するなどのフェア精神を見せるファルコ。マーレ兵の中でもやや珍しい行動を取る姿に対し、愛国心と結果のためなら手段を厭わないというガビというキャラクター。
この二人は諫山先生の分身にも思えてきます。正義を貫きたいという性格と、本当は道徳を無視して手段を問わなければ後はどうなってもいいという相対した葛藤的な諫山先生の考えがこの二人のキャラクターを生み出したのではないか、という印象を抱きました。

エルディア人を空から落下させ、ジークの未知なる能力で巨人化させて戦わせるという強襲部隊が登場。そんな部隊員のエルディア人の表情を見てると文字通り逝っているような表情であり、明らかに普通ではありませんし、本人らに同意を得ているのかすら疑問です。
死刑囚や犯罪者、同意した者がこの部隊に参加している可能性が高いでしょうが、それにしても非人道的とも言えるやり方です。(そもそもマーレの基準で犯罪者とされるラインが怪しいと言えますが)
この巨人部隊が暴れる様を見て、マーレ人が「まさしく悪夢だ。俺たちマーレの先祖もああやって食われたんだな。お前らエルディア人に」と被害者ぶってますが、その力を利用して相手に行使しているマーレ人がそれを言うのか!と少し気持ちが高ぶってしまいました(笑)。

ライナーが鎧の巨人として要塞に降り立つ最中、ガビは彼を見ながら「ライナー・・・気をつけて・・・」と呟きます。そんな彼女の姿は見方によっては恋する乙女のようにも見え、ファルコもその姿を見て何か考えている様子です。
ガビが鎧の巨人の継承者になる意欲が非常に高いのも何か関係があるのかもしれません。

新たな兵器の弾薬名ですが、なんと鎧の巨人の硬質化をも貫く性質を誇っています。
これが何を意味するのかというと、巨人の力・・・特に防御面で絶対ではないということが証明された形になります。特に、巨人の硬質化は絶対的な防御を誇ることで知られ、現実世界には存在しない黒金竹と呼ばれる素材で用いられる刃(スナップブレードなど)でも全く傷をつけることはできません。それがあっさりと砲弾で貫かれる形になった以上、巨人という存在は無敵の兵器ではなく、ガンダムでいうモビルスーツと似たような立ち位置になっていくのでしょう。
それは強力には違いありませんが、絶対的な兵器ではありません。

こちらの台詞は、以前にシガンシナで調査兵団に敗北した影響で、マーレが中東連合と戦争状態になってしまったことを指しているものだと思われます。

ジークが投石で艦隊を潰そうとするのと同時に、艦隊から反撃を受けて、それをかばったライナーも大ダメージを受けて次回へ続くという流れで終わりました。
敗北を喫したとはいえ、中東連合もかなり善戦したと言えるのではないでしょうか。
そして、ライナーがどういう状態になっているかは具体的には不明ですが、巨人のコアとなる機能を肉体の任意の場所に転移させる不死身に近い状態になる能力もあるため、正直次回までわからないのが現状です。今までの流れ的に、次代の後継者に変わりそうな流れが91話で描かれていたので、あっさりと世代交代してしまう展開になるのかもしれません。
総評・次回の予想
マーレと中東連合との戦いは本話であっさりと決着しました。いよいよ次回こそは調査兵団側が出てきてほしいと切実に願ってます。なんというかこの感情・・・何かに似てるなぁと思ったら、サガフロンティア2というゲームです。名作なのですが、急にキャラクターが世代交代して、置いてけぼりにされて寂しくなる感覚ですよ(笑) 現在の流れはそれと少し似てます。
ということでいつもの次回予想。
次回、致命的なダメージを受けたライナーだったが、寿命も近づきつつあり、再生もできそうにないために次代の後継者選びが始まる・・・といった感じでしょうか。
ということで――それではまた次回にお会いしましょう。さようなら。