64話のあらすじ&感想記事です。
別マガ2015年1月号掲載内容です。単行本派の方はネタバレご容赦を。今月号は先月号分の話も含めて、63話+64話の2話分となってます。
上位3キャラは別マガ2015年5月号で表紙になります。今月号を買って、奮ってご応募を!締め切りは1月30日(当日消印有効)まで!ハンネスさんの再来は来るのでしょうか!?
以前にもお知らせしてると思いますが、15巻の特別カバーが付いて来ます。コレクターの方はお忘れなく!
15巻特別付録カバー
▲ブルータスの表紙でも使われたイラストが15巻特別カバーの表紙です!
・リヴァイ班+ハンジ VS 対人制圧部隊
・104期たちも、遂に人に手をかける。
・ハンジ重体
・三重の壁はある巨人によって造られ、同時に平和に暮らせるよう願い、人々の記憶を改ざんした。いくつかの血族を除いて。いまや、その末裔や人類は100年前の歴史を誰も覚えてない。
・巨人がどこから来たかもやはり分からない。しかし、フリーダ・レイス、ただ一人だけは知っていた。
・842年、フリーダはロッドの弟である伯父から、力や世界の記憶などを継承した(伯父を食べることで)。
・それが王家の氏名であり、同じことが100年・・・何代も続けられてきた。
・その一人の人間に、人類の行く末を代々委ねてきた。
・この世界の謎を広めるのも隠すのも自由だが、誰もそれをしてこなかった。(初代王の思想を継承しているとロッドは解釈している)
・フリーダがその気になれば、この世の巨人を駆逐することも出来た。
・この力はレイス王家の血を引くものでないと、真価が発揮されない。
・盗み聞きしてたケニー、エレンの力を奪って、巨人の力をコントロールするつもりだったが、レイス家じゃないと意味がないと知って震え声。
・~続く~
あらすじ
教会にて、リヴァイとハンジはカーペット裏の床下から隠し扉を発見する。ハンジの推測が正しければ、この奥にはエレンたちやケニーたちがいることになる。戦いは避けられない。
リヴァイは今一度、104期の新兵らに覚悟を問う。アルミン、サシャ、ミカサ、コニー、ジャンの表情が変わった。聞くまでもない。みんな覚悟が出来ている目だ。
「・・・良さそうだな」
洞窟側では対人制圧部隊が待機。一つの扉から、侵入者・リヴァイ班を待ち構えている。無論、彼らがここまで来ることは想定済みだった。リヴァイ班のメンバーは7人以上と戦力も把握している。彼らを統率するのはケニー・アッカーマンの側近の謎めいた女性。肝心の隊長は不在のようだ。彼女は仲間たちを鼓舞する。リヴァイ班は少数のチームだが、リヴァイは一人で対人制圧部隊の12人を葬ったからか、対人制圧部隊に余裕さは一切伺えない。むしろ、その逆だった。
バン!
洞窟と地上を繋ぐ扉が蹴飛ばされて、勢いよく開く。開戦の狼煙かの如く、ガス缶をくくりつけた樽が転がってくる。程なくしてリヴァイ班の面々も飛び出してくる。サシャは火矢で樽を射ると、それは大爆発。そこからさらに火がついた油が飛散。周囲は煙に巻かれる。
リヴァイ班の位置を把握するのは困難な状態になり、飛び道具もろくに使えない。リヴァイ班は対人立体機動装置の弱点を確実に突いてきている。
リヴァイとミカサが先頭を突っ切る。二人が前衛役となる。
「敵数35!!手前の柱の天井辺りに固まっている!!全ての敵をここで叩く!」
リヴァイが叫ぶ。一瞬にして、こちらの戦力を掌握する彼を目の当たりにし、制圧部隊指揮の彼女も呼応する。
「総員散開!!複数で一人ずつ囲め!!」
アルミン立案の作戦により、サシャは弓矢、アルミンは信煙弾による視界の撹乱と援護を試みる。さらに、対人立体機動装置の弱点も見抜いており、アンカー射出機と散弾が一体型なため、その向きも同じだということを踏まえた戦い方も織り込み済みだった。特に背中は完全ながら空きとなる。
ジャンが一人、死角の背中側から一人葬る。コニーも同様に一人の後頭部に一撃。コニーのあまりの早さに、斬られた本人は何が起きているかすら分かっていない。そのコニーに別の兵が銃を撃とうとしたところ、サシャの弓矢がその兵を射止める。
さらに二発撃たせてしまえば、次の装填までには時間がかかる。その隙を突いて、ハンジもまた一人と仕留めていく。
制圧部隊を預かる彼女もさすがに焦りを見せる。
「まずいねこれは・・・煙に分断されて距離を確保できない。ここまで接近されてしまったら・・・白刃戦のほうが有利!」
ミカサが制圧部隊に対して無双している。化け物とさえ呼ばれるほどの強さ。それを尻目に、彼女は一旦退却を試みる。それをリヴァイが追撃してくるが辛くも回避。
(せめて一人・・・敵に穴が空けば!!)
続けてハンジが追撃しようとするも誘い込まれてしまい、彼女の思惑にはまり、返り討ちに合う。アンカーに引きずられてしまってハンジは重体。
リヴァイ班に動揺が走る。彼女はその隙を見逃さなかった。
「今だ!!総員後退!!守りを立て直す!!」
制圧部隊が煙から離れていく。リヴァイはハンジの手当てをアルミンに任せ、残りは敵を追う。対人制圧部隊のラスボスは取り込み中なのか、まだ登場していない。
(まだ奴が居る・・・どこだケニー・・・)
「何よ・・・エレン。そんなに睨んで」
ヒストリアと鎖に繋がれたエレンの間には不和が生じていた。彼女はもう完全にロッド側であり、懐柔されている。
「彼は自分の運命を悟ったのだよ。奪われた力は在るべき場所へ帰るのだろう。お前の中へとな」
ロッドは続ける。
「この洞窟は100年前、ある巨人の力によって造られた。三重の壁もその巨人の力だ。その巨人の恩恵はそれだけではなく、残された人類が平和に暮らせるよう願い、心にまで影響を与え、人類の記憶を改ざんした。いくつかの血族を除いて」
「その末裔も人類も100年前の世界の歴史を覚えてない。巨人がどこから現れたのか誰も知らない。ただ一人・・・フリーダ・レイスを除いては・・・」
フリーダが持っていたのは巨人の力だけではなかった。この世の成り立ちや歴史など、全てをただ一人だけで抱え込んできた。
835年、フリーダは伯父であるロッドの弟を食べて力を継承した。このように、同じことが100年繰り返されてきたという・・・。一人の人間に「力」と「記憶」を掌握させ、人類の行く末を委ねてきたのだ。世界の成り立ちや謎を明かすのもその者の自由としてきたという。ただ、それは誰一人も居なかった。
またロッド曰く、フリーダがいればこの世の巨人を駆逐することも出来たという。人同士の争いも壁の破壊も全ては解決していたであろう。グリシャによってその歯車は狂った。エレンに入っている力はフリーダの力だが、この力はレイス王家の血を引くものでないと、真の力は発揮できない。この地獄は終わることはないのだ。
ヒストリアも段々と察してくる。自分が次の世代の継承者にならなければいけないということを。
「え・・・じゃあ・・・」
「オイオイ オイオイ・・・」
ヒストリアに割って入るかのように、1本のワイヤーからゆっくり降りてくる男はケニー・アッカーマン。一部始終を盗み聞きしていた様子だ。
「それじゃあレイス家がエレンを食わなきゃ・・・真の王にはなれねぇのかよ?」
盗み聞きしていたケニーに驚いた様子も無く、ロッドは冷たく返す。
「・・・・そうだが?」
どうせ記憶はいくらでも改ざんできるのだから。
焦燥のケニー。表情には一切の余裕はないどころか、絶望に陥っているようにも見える。
「俺が巨人になって、エレンを食っても意味ないのかよ・・・」
ケニーの本性が顕になる。
続く
解説・注目ポイントなど
気になった部分の感想や解説、捕捉などをしていきます。最新話の考察もこのコーナーでまとめて行うことが多いです。より深度が深い考察は単独記事を出す場合もありますが、大体はここで集約させます!
104期、ついに人を殺める
リヴァイ班の104期全員がついに人へと手を出しました。エレン、ミカサやアルミンは既に人を殺めた経験がありますが、ジャン、コニー、サシャはこれが初めてですね。
対人立体機動装置の弱点
アルミンが対人立体機動装置の弱点を見抜き、作戦立案をアルミンとハンジが行っています。弱点は粗方、過去の分析記事通りです。よろしければこちらの「対人立体機動装置研究」もどうぞ!
ハンジ、意識不明の重体
ハンジファンの方は現在進行形でヒヤッとされているかもしれません。対人制圧部隊をまとめるケニーの側近の女性に返り討ちにあってしまい、現在は意識不明の重体です。
側近の女性は銃弾を明後日の方向に撃ち、ハンジはその隙を突こうとしました。しかし、それは装填までの時間がかかるということを学習済みだったからこその罠でした。そのままハンジが彼女に突っ込んでいった際、アンカーを肩に刺されてしまい、引きずられて柱に激突させられてしまいます。
ハンジがケガをした隙に、リヴァイ班の動きは鈍り、その隙に後退。
これは実際の戦争でもある有名な戦法なのですが、わざと生かさず殺さずの怪我人を出し、チームの動きを鈍化させるという戦法があります。叫ばせて、隠れている仲間の居場所を引きずり出すことも出来ます。何とも恐ろしい・・・。
世界の歴史
どうやら過去の歴史はロッド・レイスですら、よく分かっていないみたいです。王家としての最低限の理(ことわり)は理解しているようですが、フリーダ・レイスが全てを把握していた今、100年前の記憶の真相は藪の中。というよりもエレンがその記憶を受け継いでるはずなのですが・・・
とにかく、「何故、初代王から現在まで記憶を受け継いだ王は、この世の中に手を加えなかったのか」、「何故、壁外からの来訪者は静かに暮らす壁の世界を破壊しに来たのか」というのが次からの疑問になってきそうですね。
2000年後の君へ
100年くらい前の出来事は少しだけ具体性が見えてきました。それでは、なぜ1話のタイトルが「2000年後の君へ」なのでしょうか。初代王の前にも力の継承は2000年前から続いてきたのか、それとも・・・!?
ロッドの目的
レイス家に力を戻し、壁内の正常化を行いたいという一心みたいですね。完全に人類の味方のようにも思えます。これらを調査兵団が知ってしまったら、エレンは生贄に捧げられてしまうのでしょうか。これからの彼らの選択も見逃せません。
エレンの力はレイス家の血筋で本領発揮する
これは今月、考察記事を書こうかなぁと考えているので、今回詳しく書くつもりはありませんが、レイス家でないと座標の真価ははっきりしないとのこと。ただ単に、相手を食べることによって力を全て奪えるという法則ではないようですね。
ライナーがヒストリアを攫おうとした理由も、少し見えてきました。
ケニーの本性
ついに彼の本心が分かってきました。
まだはっきりと明らかにはされていませんが、ケニーもエレン寄りの思想に近いみたいですね。レイスの力を奪い、この世界をひっくり返すという目的。調査兵団に入っていてもおかしくはありません。その目的のために、外(巨人)に目をつけたのか、内(王政)に目をつけたのかの違いでしょうか。
納得の二人。でも、あえて男子はマルコを推しときます!
進撃の巨人の関連情報は随時紹介していきます。乞うご期待!