「北欧神話」の神々と進撃の巨人 『ロキ』編

 

タグ:  

進撃の巨人の由来となっている「北欧神話」。今回は「ロキ」という神にピックアップします。


以前の「北欧神話」で見る進撃の巨人 『オーディン』編の続きに当たります。


北欧神話の中でも、ロキはオーディンと双璧となるくらい有名な神です。北欧神話を知る上で、絶対頭に入れたい存在です。


中級者向け
ネタバレのため、原作派 推奨

ロキ
目次

ロキ

ロキ(古ノルド語:Loki)は北欧神話最大の問題児であらゆる悪行に手を染めている。性格は、狡猾でうそつき、ひねくれ者。超自己中ですぐ嫉妬する。イタズラが大好きでお調子者。よくトリックスターなどと言われる。名前は「閉じる者」「終える者」の意。ファールバウティとラウフェイ(ナール)の子。類まれなる美貌の持ち主でもある。巨人族の出身だが、オーディンとは義兄弟で神の国アスガルドに住んでいる。たいした知恵者で神々の急場を幾度も救っていたりもする。巨人族にいた頃には巨人とフェンリル、ヨルムンガンド、ヘルを生んでいる。従順な妻シギュンとの間には、ナリとヴァーリを生んでいる。また、馬に変身して巨人族の魔の馬と交わり、オーディンの愛馬8本脚のスレイプニールを生んでいる。


魔剣レーヴァティン(傷つける枝、裏切りの枝)を鍛え上げたりもした。


ロキのイタズラは、最初は他愛のないものであった。神々に厄介を持ち込んで、怒られては自分で後始末。これがいつものパターンである。しかし、この行いが少しずつ嫉妬と悪意によってエスカレートしていき、最終戦争ラグナロク(神々の黄昏)を起こしてしまう。


そんなロキだったが、時には巨人を動かしてアスガルドの城壁を築かせたり、トールの槌ミョルニルが奪われたときは奪回に付き合ったりと神々の抱える問題を解決したこともあった。(とはいえ、ロキ自身の意思で行動するときは神々を滅ぼそうとするものが多い)


これ、超ネタバレじゃね!?

ひねくれロキが、いつしか神々の最大の敵と化していたのは何故だろうか。





トリックスターとは

秩序を破り、悪意を持って行動するが、良い結果になる。イタズラ好きとして描かれる人物のこと。善と悪などの全く違う二面性を併せ持つのが特徴。


例えば、ロキの厄介ごとの結果、オーディンの槍グングニルやトールのハンマーなどの神器を手に入れている。結果として、彼の行動が神々に大きな利益を生み出したりもしていた。


まるで今のユミルみたい・・・


神々を厄介ごとに巻き込む

ラグナロクの張本人と言われるロキも最初は問題を持ってきては解決する、というトリックスターの役割を担っていた。中には、脅されて仕方なく悪行をやらされたりすることも。


例えばある日、巨人族のシャツィに脅されて、若返りのリンゴを略奪する計画を手伝わされたりもした。リンゴを管理していた女神イズンを「もっといい物を知っている。見ておかないと恥をかくぞ」とそそのかし、シャツィのもとへ拉致してしまった。だがこのリンゴ、イズンの手を離れると魔力を発揮せず、神々は老いてしまう。


困った神々は、ロキを呼びつけ激怒。今度はイズン奪還のために奔走するのであった。イズンは無事見つけ、クルミに変えてしまい、神々も再び若さを取り戻した。


関連:新EDで流れる胡桃(クルミ)の意味は女神イズン。


この程度のイタズラで済んでいた頃はよかった。



オーディンの息子バルドルの命を奪う

オーディンとその妻フリッグの子、バルドルは光を発するほど美しく、賢く、優しい人気者であった。そんなバルドルをロキは嫌っていた。


ある日、バルドルに死が予言された。それを知ったバルドルの母フリッグは、この世の何者もバルドルを殺せなくするため、「バルドルを傷つけません」と万物に約束させた。ロキは腹が立ち、フリッグに問う。


「本当に万物と約束できたんですか?それは大変だったでしょう」
「ええ、とても。でも、さすがにヤドリギの若木だけは、幼すぎて傷をつけられないだろうから、約束はさせなかったの」


ロキは魔法をかけたヤドリギの若木を手に入れて、バルドルの弟、盲目の神ヘズに渡し、バルドルに投げさせる。当時、神々の間では、万物の約束によって不死同然になったバルドルに物を投げつける遊びが流行っていた。騙されたヘズが投げたヤドリギの若木はバルドルを貫いた。このヤドリギの若木はミステルティンと名付けられる。


この出来事がラグナロクへの一歩となる。




バルドルの蘇生も妨害

母フリッグは、死者の国の女王ヘルと、全世界の誰もがバルドルの死に涙を流すならば、バルドルを生き返らせるという約束を交わす。フリッグの頼みであれば、誰であれ涙を流したが、それもロキが邪魔をしてしまう。


巨人のセックに化けて「あんなやつのために涙など流すものか!」


こうして、バルドルの蘇生に失敗。これ以降、世界は光の神バルドルを失った影響で以前よりも暗くなってしまった。



神々の宴に乱入し、こき下ろす

列席していた神々全員を滅茶苦茶にけなした。女神に対しては自分との不倫関係を暴露。男の神々には「妻が俺と浮気していることにも気づかない間抜け」と罵る。


ついに神々はぶち切れ。ロキに制裁を下した。ロキを捕まえて地下に幽閉。さらに罪のないロキの息子ナリを殺して取り出した腸で縛り、顔には蛇の毒がしたたり落ちるという拷問をかける。妻シギュンは毒を受け止めたが、器がいっぱいになり毒を捨てに行くときだけはロキの顔に毒がかかってしまう。その苦しみのあまりにロキは絶叫、それが地震の原因だと言われた。




ラグナロクで、ロキは巨人側につく

拷問されていたロキだったが、ラグナロクで自由の身となる。(なぜラグナロクの時に拷問から解き放たれたかは分からない。助けられたのか、神々の拘束する力が弱まったのか、脱走したのか不明。どの書籍などにも載っていない)


フェンリルやヨルムンガンド、巨人族などを率いて、神々に戦いを挑む。最終的に、ロキは虹の橋の番人ヘイムダルの輝く剣で首をはねられる。しかし、はねたロキの首もヘイムダルに激突。双方の勝負は相打ちで果てる


神々と巨人族の交流関係

神々と巨人との間には緊張状態が続いているが、神と巨人が結婚したり子供を作ったりとそれなりに交流も深い。神々の長オーディンも母は巨人族の娘である。ユミルの一族と対立してるとはいえ、オーディンとユミル一族の霜の巨人とは遠縁の関係にある。



アース神族や巨人達の背景

アース神族は、東方に君臨した小国の王族などが起源とされている。アース神族は、ヴァン神族と一時期争っていたが、人質を交換し合うことで和解にいたる。


一方、神々と対立する巨人族には、霜の巨人、風と岩の巨人や炎の巨人、山の巨人などがいる。巨人の外見は千差万別のようだ。


進撃の巨人と連想したもの

ヒント
ロキの性格や特徴・行いは、ユミルに似てる傾向がある。何を考えているか分からない、人を罵る、賢い、クリスタをさらう、敵か味方か分からない、自己中という点で部分的に重なる。また、獣の巨人とも重なる点がある。
アース神族の国の城壁をロキが巨人を率いて作らせたという点もかなりヒントになる。

さらに面白いのは、アース神族の由来は、東方という説がある点。新EDの映像で、日本国旗と似たものがうつっている。

EDの壁画のひとつ

さらに拡大。

日本国旗みたいな旗


EDの壁画記事は現在執筆中なので、そちらでも紹介する予定だが、日本国旗とかなり似ている印象を受ける。壁画自体も左と右の陣営が争っているような形なので、国旗やシンボルだったとしても全然不思議ではない。

ということで、長いこと放置していた「ロキ」の記事はひとまず終了。正直、密度の割りにつまらないコラムだけど、計10時間くらいはかかってたりもするから許して欲しい。ここまで読む人はよほどの物好きじゃないと居ないかなぁ。


シェアする

フォローする

いつもシェアありがとうございます。記事更新の支えとなっています。フォロー大変感謝です!これからも末永くお付き合いよろしくお願いします。m(_ _)m

コメント

コメントはこちらからどうぞ!注意点もお読みになってください。

  • 子供から社会人の方まで男女問わずご覧頂く場所です。節操を守ったコメントを行いましょう。
  • 口論・議論・評価・批判は歓迎ですがきつい言い方になっていませんか?一度深呼吸をしましょう。書き方を変えるだけでイメージがぐっと変わりますよ。
  • NGワードは厳しく設定しています。ふさわしくないワード部分も部分削除する場合があります。伏字も使用しないでください。

コメント一覧

    • 1. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 12:29
    • おお!凄く興味深い記事でした。
      お疲れ様です。
      壁画の旗?が東方のシンボルの可能性というのが斬新でした。
      日本国旗でなくても東=太陽の昇る方角で、太陽モチーフの旗が使われてると面白いね。
    • 2. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 12:45
    • まるでロキの紹介記事ですね
    • 3. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 14:26
    • 正直
      日本国旗には見えない…
    • 4. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 15:36
    • EDの最後にヤドリギがあるよね。

      …てことは、それで殺されたバルドルに
      当たるキャラがいる…?
    • 5. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 15:47
    • 管理人さんお疲れ様です!
      謎が深まる~~
    • 6. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 15:48
    • 管理人さんお疲れ様です!
      いつも面白い記事ありがとうございます!
      謎が深まる~~
    • 7. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 15:55
    • 面白かったよ
      たまにはこういう記事もいいんじゃない
    • 8. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 17:40
    • >>※4
      名前の意味と優柔不断な所から、ベルトルトがバルドルじゃないかという説があったりする
    • 9. �ʷ��̵̾������
    • 2013年07月20日 18:24
    • ミカサが東洋人とのハーフと何か関係があるのでは…
    • 10. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月21日 00:41
    • お疲れ様です!
    • 11. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月21日 02:37
    • 管理人さん、あ疲れ様でした!!
      とても興味深く読ませていただきました。

      そして、とても面白かった!

      改めて「深いなあ」と思いました。
    • 12. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月21日 02:57
    • 5 読ませていただきました。
      素晴らしい考察だと思います。
      北欧神話の書籍を読んで予習しておこうと思います。
    • 13. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月21日 08:36
    • 5 管理人さんお疲れ様です!
      こういう北欧神話がらみの深い考察は毎回楽しく読んでいます(*´ω`*)
    • 14. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月21日 10:18
    • おもしろかったです!
      全部読んだけど登場人物が多いので途中頭ごっちゃになりました;
      絵本とかないのかな(笑)またお願いします。
    • 15. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月22日 01:20
    • なかなか面白い
    • 16. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月22日 03:25
    • ロキはアルミンだったりして
    • 17. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月09日 03:01
    • もう駄目だ…
      ロキのイメージが完全にトムヒだ…
    • 18. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月09日 13:33
    • >万物の約束によって不死同然になったバルドルに物を投げつける遊びが流行っていた。

      人気者?イジメじゃね?
    • 19. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月27日 17:21
    • > バルドルは光を発するほど美しく、賢く、優しい人気者であった

      > 世界は光の神バルドルを失った影響で以前よりも暗くなってしまった

      「兵士」の時のライナーに思えて仕方ない。

      > バルドルの弟、盲目の神ヘズ

      ベルトルトが妥当な気がするけど... ここはあえてエレンで→「盲目」=物事を冷静に見ることが出来ないエレンがライベルアニ側の事情=世界の事情を知ろうとせずに「壁内」で見聞きした経験のみで盲目的にライナーを殺しにかかる=王族(ロキ)の思惑通り。とか...?
    • 20. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月29日 22:07
    • エレンは巨人側の事情、というか情報を聞き出そうとしてたけどね。
      それを言おうとしたユミルを遮ったり、誰が人殺しなんてしたいと思うんだって言いながらも理由を言わなかったり、巨人側の事情が凄く気になるなー。
    • 21. 進撃の名無しさん
    • 2013年10月08日 03:56
    • 4
      日本の国旗よりも林檎に見える
      北欧神話の黄金の林檎をイメージしているのでは?
    • 22. 進撃の名無しさん
    • 2015年02月01日 09:09
    • ロキって嫁がすくってた毒を鎖にかけたら鎖に切れるんじゃね?
      ってなってやってみたら切れて自由の身になったんだよ

      ソース忘れたからもっかいしらべてみてね
コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット