「北欧神話」で見る進撃の巨人 『オーディン』編

   

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進撃の巨人で時折話題になる「北欧神話」。これらはどういったものだろうか。


「北欧神話は全く知らないけど、関係あるんだよね~?」ってのが大多数の認識だと思う。そこで、管理人も少し北欧神話の勉強を始めてみた。需要があるかは分からないが、今回は北欧神話の中でもメインの「オーディン」について、どういう神なのかをざっくり説明していく。



とりあえず北欧神話のオサライ的な感じで読んでもらいたい。進撃の巨人の話題は少ないかもしれないが...。


進撃の巨人をしっかり読んでいると、何かピンと来るものを感じる人もいるかもしれない。




対象:中級原作派 or 別マガ派向け


北欧神話オーディン


目次





オーディン

創造主たる最高神で、アース神族の長。戦争と死の神で、知恵と詩の守護者。魔法の槍グングニルを持つ。知識に対して貪欲で世界中を旅して、知識や力を集め、最終戦争ラグナロクに備えた。


オーディンは巨人ユミルを倒し、その身体から世界を創造した。見た目は魔法使いのような老人風。長いひげ、三角帽子に深いつば。長いマント。ロキが生み出した八本の足を持つ馬スレイプニルを愛馬としている。世界中からの情報を集めるための2羽のカラスと凶暴な狼を従えている。





知識に貪欲。魔術に優れる

姿のイメージ通り、魔術に特化している。その魔術を手に入れるためならば、彼自身の肉体を犠牲にすることも厭わない。


オーディンの魔術の知識だが、ミーミルの泉で得たとされている。ミーミルの泉は世界樹ユグドラシルの根元にあり、賢者ミーミルの泉であった。オーディンは知識を得るために「泉を一口飲ませてほしい」とミーミルに懇願する。ミーミルは「知識を得る代価が必要」と要求。オーディンは「仕方あるまい」と覚悟を決め、突然眼球をえぐりだし、泉に放り入れた。そうして、オーディンは泉の一口を得られ魔術を会得した。





ルーン文字を体得するために、逆さ吊りに

オーディンは知識を得るためならば、肉体的苦行はなんのその、とは前述の通り。呪力を持つ神秘の文字「ルーン文字」を得るために、世界樹ユグドラシルで逆さ吊りになり、槍に突き刺されたまま9日9夜を自分自身に捧げた。




オーディンの知識の探究心の源は?

オーディンは最終戦争ラグナロクを避けたかった。ラグナロクが来ることは最初から決まっていたこともあって、無茶できたのであろう。これくらいの代償はラグナロクと比べたら、どうということでもなかった。(ラグナロク、別名:神々の黄昏





最終戦争ラグナロクへの準備を始める

オーディンは来るラグナロクに備え始める。知識だけでなく、力も集め始める。勇敢な戦士を探すために、オーディンは地上に争いの種をまき、戦乙女ヴァルキリーに命じて、戦いによって命を落とした戦士の魂エインヘリヤルを集めさせた。(エインヘリヤルとは勇者の魂)エインヘリヤルは神々の世界にある宮殿ヴァルハラで日夜命をかけて、技術の鍛錬に挑む。ヴァルハラでは死んでも夕方になると生き返る。だから、翌日にも、またその翌日も同じことを繰り返す。永遠に戦い続ける勇者の軍団はそうやって強くなっていく。





オーディンの最期

オーディンは回避できなかった最終戦争ラグナロクで、魔狼フェンリルに丸呑みにされる。


魔狼フェンリルとオーディンには因果がある。オーディンの息子がロキによって命を奪われる⇒オーディンがロキの息子の命を奪う⇒魔狼フェンリルはロキと女巨人の間に生まれる。










そもそも北欧神話のざっくりしたあらすじは?

原初の巨人ユミルの誕生。霜の巨人という一族を形成。

ことの始まりは、最高神オーディンが世界を創る前から始まる。神々が存在する以前は、灼熱の国ムスペルヘイム極寒の世界ニヴルヘイムしかなかった。あるとき、霜が溶けて原初の巨人ユミルが誕生する。ユミルは同じく霧氷から生まれた牝牛アウズフムラの出すミルクで生き延び、生まれの由縁もあってか、霜の巨人と呼ばれる一族を形成。




オーディンの誕生

やがて牝牛アウズフムラからブーリという男が生まれ、ブーリはボルという息子ができる。ボルは霜の巨人のとある娘と結婚、オーディンが誕生する。


しかし、オーディンは霜の巨人を嫌っており、原初の巨人ユミルの命を奪う。そして、ユミルの身体を材料にして神々の世界アースガルズや人間の世界ミズガルズなどの9つの世界を創る。この経緯から霜の巨人はオーディンなどの神々の一族を恨み、争うようになる。




予言で告げられた最終戦争ラグナロク(神々の黄昏)

オーディンは予言により、巨人族との最終戦争が訪れて、神々など全てが滅びることを知っていた。そのために、前述の知識の探求などの行動を起こしていた。




ラグナロクは回避できなかった

ラグナロクの前兆に、厳しい冬が訪れた。人間の社会は混沌と化し、太陽と月も失われる。捕縛されていたロキフェンリルは解き放たれ、海からは大蛇ヨルムンガンドが襲い掛かる。アース神族を滅ぼすためにロキは巨人側のリーダーになる。ロキが加勢した灼熱の国ムスペルスヘイムの船団が上陸。世界に火を放つ。その炎が世界を襲う中、最強の雷神トールはヨルムンガンドに敗れてしまう。オーディンもフェンリルに丸呑みにされてしまい、他の神々も倒れていき、世界は海中へと沈んだ。




ラグナロクの後に世界はどうなったのか

海中に沈む大地だったが、やがては浮上。善良なものが生きる新世界として再生する。罪のないオーディンの息子バルドルとその盲目の弟ヘズも蘇り、新しい世界で過去を懐かしむという形で物語は終わりを告げる。






北欧神話から進撃の巨人に連想したもの

こればかしは推測ばかりになるので、ほぼ直感的になるかもしれませんが。


  • ユミルの民 ⇒ 霜の巨人(一族)
  • 巨大樹 ⇒ 世界樹ユグドラシル
  • エレン巨人 ⇒ 囚われの魔狼フェンリル(死せる餓狼の自由を)
  • ユミルが死んであげた ⇒ オーディンの手によって
  • ユミルの身体の材料 ⇒ 巨人化の術、ウォールマリア、ウォールローゼ、ウォールシーナ
  • ライナー側陣営 ⇒ オーディン率いるアース神族
  • ユミル言語 ⇒ オーディンの逆さ吊りになってルーン文字を習得
  • キュクロの隻眼 ⇒ オーディンの隻眼
  • ライナーのエレン誘拐目的 ⇒ エインヘリヤルを集め、ラグナロク(巨人族との戦い)に備える
  • 2000年後の君へ(ループ説など) ⇒ ラグナロク後の世界の再生
  • リヴァイ ⇒ リヴァイアサン ⇒ 蛇・竜 ⇒ 大蛇ヨルムンガンド

と個人的に連想したもの。もっと詳しい人から見ると違う意見が得られるかもしれない。エレン巨人のエルフ耳は狼耳の可能性。また、ループ説はこの再生の下りから派生してる面もあると思われる。


とまぁ堅苦しい話になってしまったが。このコーナーの続きをやるとしたら、ロキ編ということで。(やるかは分からないよ!)


ではではー


参考書籍:残酷すぎる世界の神話


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コメント

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コメント一覧

    • 1. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月19日 23:21
    • 深いな。なかなかだと思う。
    • 2. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月19日 23:45
    • これは聖闘士星矢とコラボだな!
    • 3. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月19日 23:56
    • ヴァルキリープロファイルを思い出してたら
      戦乙女=ライナーで吹いたw
      ロキ編もお願いします!
    • 4. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 00:44
    • こういう考察を待ってたよ
      管理人GJ

      作者は、ユミルの名前をそのままで採用したりしてるから。
      北欧神話から取り上げた設定には直名称でぶっこんでくるんじゃないかな。
      世界樹ユグドラシルとかすげー出てきそう。
    • 5. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 02:17
    • ユミルの「大勢の人の幸せの為に死んで上げた」というのは
      まさかオーディンに処刑された?

      つまりユミルは何歳なんだよw
    • 6. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 08:25
    • >オーディンは地上に争いの種をまき
      争いの種は巨人かな?
      巨人に人類を襲わせてエインヘリヤル(エレン?)を探してラグナロクに備えた的な
      でもオーディンと巨人族は敵対同士なんだよなぁ…
    • 7. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 09:08
    • だいたい同じようなことを考えたことがある
      ただ、エインヘリヤルがライベルアニ、それを集めてる獣の巨人がヴァルキリーだと思った。戦士の魂が行き着く場所であるヴァルハラが故郷で。
      北欧神話とは巨人側と神(人類)側の立場が逆になっていて、人類こそがラグナロク的なことを起こそうとしていて、それを巨人側が阻止しようとしているのかな…とか
      エレンをイメージして作られたという紅蓮の弓矢の歌詞もラグナロクっぽい感じだし
    • 8. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 13:42
    • •エレン巨人 ⇒ 囚われの魔狼フェンリル
      これ同感だわ
      アニメでは緑に変えられてるけど
      原作のほうは鈍い金目(オオカミの目)だし
      何か関係ありそう
    • 9. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 17:44
    • 戦乙女ライナー「あなたに全てを捧げます」
    • 10. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 18:37
    • てことは最後はエレンがフェンリルの役割を果たして巨人を駆逐するってことかね
      でもその後世界が荒廃するんじゃいいんだか悪いんだかわからねぇな
    • 11. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 22:10
    • 壁の中央が未来で外へ向かって過去へと出来事が並んでいる気がするよ。
      ユミルや他の巨人陣営はループというか平行世界から自分達が勝ち残る可能性の為に何らかの方法で時間軸を歪めて干渉して来ているようにも思える。
      エレンはフェンリルと戦士の魂エインヘリヤルの役目を二重に背負わされたんじゃないかな。ミカサ本人の能力やエレンへの執着は戦乙女ヴァルキリーを思わせる。
      長々と失礼しました〜。
    • 12. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月20日 23:18
    • 北欧神話ってヴィンランドサガでしか聞いたことなかったし興味なかったけど面白かった
    • 13. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月22日 10:43
    • >参考書籍:残酷すぎる世界の神話

      >残酷 世界
      ……原作者もこの本持ってるのかな
      なんつって
    • 14. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月22日 20:26
    • キュクロを素直に
      キュクロプスだと考えずに
      オーディンとしているのに
      感動しました!


      逆さ吊り……
      納得です。
    • 15. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月22日 22:08
    • 5 管理人さんGJです!
      読んでてワクワクしました。
    • 16. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月24日 01:14
    • 世界の崩壊を知っている
      故に、知識の探求に貪欲

      この辺から、エレンの父グリシャがオーディンポジってのもあるのでは
      でもそれだけだと、アルミンのご両親とかも当てはまりそう


      オーディンの息子というと光の神バルドルがいて
      エレンがバルドルのポジションとか

      まぁ神話の丸パクリなんてしないだろうし

      ライベルの故郷もどこかわからんし

      地下室も何があるかわからねーし

      獣の巨人(猿)も何もんかわからんし

      その辺が本編で語られないことにはね
    • 17. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月25日 20:07
    • 5 北欧神話系の考察が好きなんだけど
      いろいろ見た中でこれが一番ピンときました
      面白かったです
    • 18. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月25日 20:32
    • リヴァイはリヴァイアサンから名前とってるというのは考えたことあります。
      北欧神話好きなので、この考察は楽しめました。
    • 19. 進撃の名無しさん
    • 2013年06月30日 12:07
    • ドイツ語辞書によると「イェーガー」には「オーディン」という意味もあるらしい。
    • 20. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月13日 23:04
    • ロキがグリシャ。
      ロキの子供たちがエレン・アルミン・ミカサ。
      ヴァルキリーは猿か、同郷。
      オーディーンは王政か、全く別の組織(人)。
      …なんじゃないだろうか。
    • 21. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月16日 09:40
    • 4 この考察で行くと、
      エレンパパがロキで、ママが女巨人って事ですか。なかなか合点が行く考察ですね。
    • 22. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月16日 10:55
    • 逆に壁内がアース神族ってのはどうだろう?

      北欧神話のアースガルドの城壁は、元々オーディン達が巨人に作らせたものだし。
      壁内=アースガルドとして、オーディン=王政もしくは壁教とか?

      エインヘリヤル=兵士で、入団時の通過儀礼で一度真っさらに状態にする事で、一度死なせてる状態。
      立体起動装置=ヴァルキリアで、これが出来なければ兵士になれないみたいだし。
      ナイル・ドークが「英霊」って言葉出してるし、ヴァルキリアも神話の中ではどちらかと言えばエインヘリアの補佐的な気が。

    • 23. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月18日 22:21
    • 北欧神話ウィキると大抵のキャラ?登場人物?は「キュるヴィたぶらかし」にご出演なさっとるね
    • 24. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月20日 11:08
    • 巨人族との最終戦争が 訪れて、神々など全てが滅びることを知ってい た。
      が、ライナーがいってたこの世界には先がない とか?考え出したらきりないなー笑
      北米神話と進撃の巨人、関係性深そうですね!
    • 25. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月22日 16:58
    • 狼はフェンリルの他にオーディンに仕えるフレキ、ゲリというのもいる
      一応
    • 26. 進撃の名無しさん
    • 2013年07月29日 00:25
    • えっ!?じゃあリヴァイは一番強い巨人を倒すかもしれないの!?
    • 27. 進撃のkyozinn
    • 2013年07月31日 15:16
    • これを見てすごくなっとくしてしまいました!!
      すごいです!!
    • 28. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月14日 08:34
    • 確かにリヴァイがリヴァイアサンからきてるのなら
      リ「ヴァ」イの「ヴァ」部分にアクセントおくってのも納得できる
    • 29. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月14日 21:37
    • 作者本人が映画ジーザスキャンプの登場人物リヴァイからとっているって言ってるので違うのでは?
    • 30. 進撃の名無しさん
    • 2013年08月21日 16:30
    • >>29
      そういうのって読者をミスリードへ導くための方法だったりもするんだぜw


      ちなみに調査兵団って北欧神話で例えると、フリッグ(オーディンの妻)に仕えるフッラ、フリーン、グナー的な存在だったり。
    • 31. 進撃の名無しさん
    • 2013年09月29日 16:03
    • アニメ最新話だとエレンはスルトがモチーフかもね
    • 32. 進撃の名無しさん
    • 2013年09月30日 09:13
    • 3 まぁ、進撃三作繋がないと全体図は見えないかもね
      逆さ釣りに合わせてわざわざ壁教の秘密書くしね
    • 33. 進撃の名無しさん
    • 2015年12月04日 18:39
    • 最終戦争ラグナロクのアース神族VS巨人族の構図を
      単純にそのまんま壁内(オーディン側)VS劈外と置き換えるなら
      フェンリル&ヨルムンガンドはエレンリヴァイではなくライベルで
      ついでにスルトが猿でロキがユミル…というのが違和感無い気もする
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